お客様の声
Case Study株式会社コンピューターシステム研究所様
- 従業員数
- 約550名
- 業種
- ソフトウェア開発・販売
- お困りごと
- 次世代のリーダー候補育成
部門間のコミュニケーション改善によって、タテとヨコの繋がりを強化
コンピューターシステム研究所様の研修のPOINT
- Point.01次世代後継者育成を目的とする5ヵ年計画の研修
- Point.02事業開発プロジェクトを通じた実践的な学習
- Point.03タテ・ヨコの壁をとりはらうダイアローグの仕掛け
導入担当者様の声
シェアド・リーダーシップ開発の教育を導入した経緯は?
長尾良幸社長(以下長尾氏) きっかけは、当社の次の経営者と経営層を育成したいと考えたことです。ただ、経営者にいきなり育てというのは無茶でしょう。そこで、経営者への成長を促す教育が必要だということです。
でも、講演会やセミナーに行くなどの一回限りの教育では経営者育成という大きなテーマにはあまり意味あるとは思えませんでした。そうではなく、参加者が継続的に集まり、熱く討議することによってダイナミックに学びあう座学的な場としての「塾」がいいと思ったのです。そこから、リーダーの資質のある者がリーダーとして、さらにリーダー群を束ねるトップリーダーが自然に立ち上がってくることを期待しました。
リーダー候補が、事業開発や経営についての多方面のテーマを討議・議論するという教育形態を採用したのはこのためです。リーダー候補を選び、彼らが当社の組織を再点検し、自身で新事業開発の可能性を開拓する機会を持たせたいと私は思いました。それを教育という形で提供したのです。
このような教育が必要とされた背景について教えてください
長尾氏 今の社会は先行きが不透明です。例えば少子高齢社会という問題がある。当社のお客様である建設業界にとってこのことは、住宅などの着工件数の減少という現象につながっています。目を転じれば、事業効率を飛躍的に向上させるAI化も、今後、続々と不要になる業種や職種を生んで行くでしょう。激しく変化する社会に応じて、私たちも変化し続けなければなりません。今やひとつの製品のライフサイクルは長くはありません。私たちは顧客ニーズに気付き、新しいライフサイクルを持つ製品を次々に開発して顧客に提供し続けなければならない。これはやさしいことではありません。それができない企業は消滅してしまうのです。
だから、リーダー育成と事業開発を同時に行う教育が必要なわけですね。
長尾氏 そうです。私は教育を与えるということはとても贅沢なことだと考えています。教育で大事なことは自身の気付きだと思います。教育とはすぐに目に見える効果を発揮するものではないかもしれません。教育が役に立ったと思えないこともあるかもしれません。しかし、教育から受けた刺激が形のない気付きを生むこともあるし、その気づきが時間を経て明確に役に立ったと思えることもありますね。
それが教育の真髄です。これは、私が経験から学んだことです。現状ではだめだと気付く、どう対処しようかと考える、ひたすら考え続ける。なんとしても結果を出す。こうやって、人とは成長するのではないでしょうか。こういう機会を与え続ける。すぐに結果に直結しないことに取り組めていること、つまり教育は贅沢ですが、人が成長する姿を見る、これが私の経営者としての最大の喜びなのです。
塾生の皆さんの成長は、どんなところから感じられますか?
長尾氏 私は塾の運営には一切かかわっていません。ほとんど口出しもしていません。数回、オブザーバーとして顔を出すくらいです。あとは事務局(後ほどインタビューする秋山氏)から報告を受けたり、受講風景の写真を見たりしています。皆の顔を見ていると、普段見ないような笑顔が見える。“この教育はうまくいっているな”という感じがわかります。参加者の顔を見ればわかるのです。それが経営者ではないでしょうか。
それは目に見えない変化です。目に見える変化についてお話するならば、当社では営業、開発、管理といった部門があり、それぞれの担当職責に専念しがちな傾向があります。ヨコが見えていないというのでしょうか。しかし、各部門メンバーが集まる「経営塾」が功を奏してか、それぞれの部門がお互いの仕事を理解してきた。ヨコの関係が強くなってきたように思います。
それが「経営塾」の成果ですね?
長尾氏 なによりの成果だと思います。タテが強いだけでは組織は強くならないのです。タテとヨコの強固なつながりを持つことが変化に強い会社となる要諦のひとつだと思います。